くにたち「子どもオンブズマン」って何?

国立市に「子どもの人権オンブズマン」が立ち上がって約1年が経ちました。

生活者ネットでは、かなり早くから(1994年児童の権利に関する条約が日本で批准された頃)子どもの人権を守るために「子どもオンブズマン」の設立を訴えてきました。
2003年に国立市議会でこのようなことを提案したときに、ある議員が「子どもに人権なんてないよ!」と、ヤジを飛ばしたことを今でも鮮明に覚えています。

国立市では「子どもオンブズマン」は、総合オンブズマン条例の中に位置づけられています。

オンブズマンとはスエーデン語で、代理人・弁護人という意味で、困っている子どもの話を聞き相談に乗ります。
学校の先生やカウンセラーとは違い、学校と全く離れているところで専門家(弁護士や臨床心理士)がアドバイスをし、学校にも意見表明ができる、権限がある点が異なります。

子どもオンブズマンは、子ども一人ひとりの人権を尊重し子どもを具体的な人権侵害から守るためにいます。

子どもオンブズマン事務局の方々と

国立市に、子どもオンブズマン制度の内容についてヒアリングにいきたいと、国分寺・生活者ネットワーク市議の岩永さんからの依頼で、私も国立市役所北庁舎にあるオンブズマン事務局を訪ねました。

田代局長はじめ3人の局員の方が子どもの相談に応じているとのこと。
事業費について質問すると、東京都からの地域福祉推進市町村包括補助は受けているが、子どもの人権オンブズマンにはついていないのが今後の課題のようです。
要保護児童対策協議会にはオンブズマンもオブザーバーとして参加することやSSW(ソーシャルスクールワーカー)との連携もあること等いろいろ話が聞けました。

「学校に行きたくない!」
「友達に無視された!」
「家にいたくない!」
など一人で悩まないで何でも相談してくださいね!―きみの人権を守る!
と書かれたパンフレットを見て、おとなたちの啓蒙も必要かなぁと思ったところです。(文責 阿部美知子)