生活時間を取り戻す~働き方改革!

「東京・生活者ネットワーク 2018年新春の集い」が
1月31日、新宿区のベルサール西新宿ホールにて開催されました。

第1部の基調講演は、「働き方改革~生活時間を取り戻す~」
早稲田大学大学院教授の浅倉むつ子さんをお迎えしてお話を聴きました。

浅倉さんは、著書「男女雇用平等法論-イギリスと日本」(1991年)で、優れた女性問題の研究・調査に贈られる「山川菊栄賞」を受賞。近著には「雇用差別禁止法制の展望」などがあります。

まずは今国会での目玉法案、安倍政権が進めている「働き方改革実行計画」にふれられ、「生産性の向上」「労働生産性の改善」「出生率の改善」
といったフレーズが羅列していることからも、「経済成長優先(国勢回復)」しか見えていない。この改革で欠落しているのは「理念」である!と述べられました。

例えば、労働時間短縮にしても過労死を基準にしているため、過労死しないギリギリの時間で想定されており、“生活時間を取り戻す”には、ほど遠い短縮目標となっています。

ここでいう生活時間とは、
寝て・食べて・ケアをして・地域活動・政治活動・本を読んで、自己充実させることなどなどが挙げられますが、家には寝に帰るだけで精一杯の労働者が重宝され、多いのが現状ではないでしょうか。

労働の質を変え、生活を豊かにするための「働き方改革」へと意識を変え、政策転換をはかるために、浅倉さんが発起人の一人として取り組んでいる「労働時間の短縮運動」を紹介。労働基準法の問題点とともに、時間外労働の規制や時間外の清算原則など、新たな法制化の必要性にも言及されました。

第2部は交流集会では、
国立市北にある弁当・仕出し料理の「とまと」など、共に出資し共に労働を分かち合う「ワーカーズ・コレクティブ」とのコラボ(食の提供)で開催されました。
私はテーブルに並んだ料理にすっかり気をとられ、ご来賓の挨拶はしっかりと聞いていなかったようで・・すみません<(__)>

各地域ネットから紹介のあったNPOや市民グループの方々のコメントからは、「政治をお任せにしない!」という強い思いを持って活動し、実行されていることが伝わってきました。

設立から、満40年。東京・生活者ネットワークは参加と自治をモットーに、地域から政治に参加する市民を増やす活動を積みあげてきました。集いは「主権者の声を届けていくという基本姿勢を崩さず、2018年も活動する!」ということばでしめくくられました。(記:miki)