中央防波堤内側埋立地を右に見て、舟は若洲ふ頭方向へ向かいます。遠くに点々と見えるのは、東京港臨海道路の橋脚のようです。出来上がれば、廃棄物処理場のある外側埋立地と若洲を結ぶ“ごみのかけ橋”になるのでしょうか。
中央防波堤には、東京都の風力発電の大きな風車が二基あります。羽根はスチールで土台はコンクリート造りですので、風情はありませんが、26メートルの巨大な羽根に海風を受け、年間250万キロワットアワーの発電能力が有るといわれます。(これで、一体どれくらい電力を供給できるものなのか?詳しくは分かってないのですが・・スミマセン)
一方、若洲海浜公園にも風車が一基あります。これは、江東区が所有するもので、故障して修理に7億円かかるとか。停止したままの状態です。
若洲ふ頭から貯木場の間をぬけて若洲橋をくぐると、もう荒川の河口付近です。
沖にヨット訓練水域があるため、夢の島マリーナや水門の奥にヨットの係留所があるのもこの辺りの特徴です。以前は不法係留した船を良く見かけましたが、今回隅田川から下ってきて、「係留禁止」の看板はたくさんありましたが、放置された船は見かけませんでした。
子どもの頃社会科で、江東デルタ地帯と習ったのもこの辺なのでしょうが、良い意味でも悪い意味でもすっかり様変わりしたと言うことですね。
荒川は、隅田川に比べ、川幅もゆったりと広く、その上にかかる長い荒川湾岸橋を渡ると、江東区から江戸川区へと入ります。橋には、東京湾岸道路と京葉線が走り、東京と千葉を結ぶ重要な路線です。
河口からしばらく荒川を上ったところで、船はすぐにUターン。ふたたび荒川湾岸橋をくぐり、葛西臨海公園を左に眺めながら、埋立地の一番外側にある新海面処分場埋立地を廻り、大井ふ頭を目指して進みます。
この先は、東京湾、そして太平洋・・・
遮るもののなくなった海風は、容赦なく吹きつけます。シャッターを切る指先の感覚がなくなりかけた頃、葛西臨海水族園、観覧車、そしてその先にはシンデレラ城とプロメテウス火山の影が確かに見えました。
身体はすっかり冷え切り、持っていたものはすべて着込み、ポケットには携帯カイロをしのばせ、頭からストールをかぶり、目だけが出ている状態。
黄砂でかすむ空を見上げると、羽田空港から大きく旋回した飛行機が南へ北へと飛び立っていきます。航空事業の不況が取り沙汰される中でも、ひっきりなしに離発着を繰り返す状態なほど需用はあるのか?凍りついた思考回路の中で、ふと思いました。
秋の陽が傾きかけてきた頃、大井ふ頭付近にたどり着いた調査隊ご一行。ここからもうひと頑張り!?
ブルブル・・・武者震いではありません(^^;)