もし、あなたの隣に座っている人が・・

国立ネット 秋のビデオ上映会「軍隊をすてた国」

コスタリカ憲法12条に「常備軍廃止」が明記されたのは1949年のこと、コスタリカは以来、軍事費ゼロのまま紛争の多い中米の地にあって、和平のまとめ役になっており、元大統領サンチェスはその中立的外交手腕により、ノーベル平和賞を授与されています。このビデオ<軍隊をすてた国>は、同じように憲法で「戦争の放棄」を唱えている日本人の監督がドキュメンタリーしたものです。

2004年11月23日(火・祝)の午後、国立市内の中防災センターにて開催されました。
2階の和室で10人程度の小さな集まりでした。上映後にはメンバーの美味しい手作りケーキとコスタリカコーヒー。とても美味しい午後を過ごしました(食い気のみ!?いかん、いかん)。
コーヒーを飲みながら、いろいろな感想を出し合いました(コーヒーはとっても味が濃く美味しかったぁ・・)。
参加された方には来春、コスタリカへ向かう予定の学生さんもいて、「行く前にコスタリカの生の雰囲気を見たかった。」と、少し満足感を持っていただいたようです。
日本国憲法9条との違いは、戦争の放棄を明記せず「軍備放棄」を定めているところ。「そっちの方が良かったかも・・武器持ってなかったら行きたくってもいけないもん。」という参加者の感想もでてきました。ん〜確かに。

<一番印象に残ったシーンは?>
◎市場で買い物していた女性が「お金がないんだから、軍隊なんかもてないわよね。」
◎学校の平和授業で先生が「子どもの権利は?」の問いに低学年の小学生たちがキラキラした瞳で「遊ぶことと愛されること。」と答えた場面。
◎コスタリカの教育費についてのナレーション「建物という外見にお金をかけるのではなく、全員が教育を受けられるように内容にお金を使っていく選択をした」という箇所。

裕福ではない、という事実がコスタリカが軍備をもたないという行動を実行できるひとつの要因なのでしょうか。物質的な豊かさを選択してしまった日本人には軍備を放棄することは出来ないのでは、と思ってしまいました。

2004年12月9日、とうとう昨日、日本ではイラク自衛隊派兵の延長が決まってしまいました。
「武器を持つこと」の選択を着実に日本人は実行していきます。自衛のために武器を持っているだけ、とどなたかがおっしゃっていました。もし、あなたの隣に座っている人が自分を守るためにナイフやピストルを持っていたら、それは当然?と思いますか。今、日本の治安状況も不安ですから??そして、ひとりひとりが武器を持つ事で安全な国になるでしょうか。

<追伸>
「画面が小さすぎて字幕が見えな〜い」と思いましたが、それは会場準備の不備ということで事務局の反省事項ですね。
    (国立・生活者ネットワーク 事務局 F)