それでも駅舎は残したい!

レポート「生活者ネットくにたち№67」より

 暮れの寒風のなかで集められた「駅舎を残してください」の緊急署名3000筆や、多くの市民や団体の要望書もむなしく、保存のため一時移転する予算は、12月市議会でも否決となり、国立駅舎の保存は暗礁に乗り上げている。

改めて駅舎保存活用を考えよう。
 今年度の当初予算には、駅舎を文化財指定するための調査予算が組まれています。木造の駅舎を保存するには、文化財指定が必須だからでもあります。
 ところが今回の予算に反対した議員からは、解体保存でよい、時間がないならレールと窓枠だけでもおもかげが残れば良いと、無責任な発言が飛びかいました。
 3年前議会で全会一致で採択された陳情は、駅舎保存活用も求めるものでした。駅舎の形を残すだけでなく、そこに集う人間を大切にしたまちづくりだったのです。

今ある物を生かしてまちづくりをしよう。
 最終本会議で修正案の理由を説明した自民党議員から、西側の公社と日本食堂の土地の用途地域を見直して、高度利用を図る再開発案が披露されました。駅舎保存の財源確保がされていないと反対していた議員が、一方で市負担が何十億になるかわからない駅ビルを提案するのは理解に苦しむところですが、今後、市が設置する〝協議会〟では、さまざまな意見をオープンにして話し合う必要があると思います。
 生活者ネットは、大切なこのまちの資源である駅舎をぜったいに失いたくないと考えます。

<市民の声>壊しちゃいけないものなんだよ!
「お母さん何言ってるの? あの駅舎は世界各国のレールを集めてつくられている貴重なものなんだよ。知っていた? ぜったいに壊しちゃいけないものなんだよ。国が守ってもいいものなんだよ」市内在住・高校生

署名にご協力を!
今年80歳のくにたち・赤い三角屋根の駅舎、これからも活用できる形で保存することを、JR東日本に要望していく署名を集めています。皆さまもご協力ください。(駅舎を残してこのまちに暮らそう会)

署名に関してのお問合せは、国立・生活者ネットワークまで(℡042-574-8000)